レメントリア都市連合は、ヨルディア、アルジニアド、イシュメリア、アスティリスの四大都市国家と従属する小都市国家群によって構成される都市国家連合。四大都市の代表らによる会議、通称”連合会議”が中央組織としての位置づけにあり、レメントリアの内政や外交、軍事を取り仕切っている。
政治
四大都市
神権都市ヨルティア
ヨルティア正教の指導者であるヨルティア総主教が支配する宗教都市国家。レメントリア都市連合に住む者の殆どが信仰するヨルティア正教の総本山である事、正教騎士団を始めとする精強な軍隊を保有する事からもレメントリア都市連合の指導的立場にあった。近年は強大な魔法戦力を擁する魔法都市アルジニアドがレメントリアに加盟し発言力を増しており、レメントリアの指導的役割を奪われつつある。
魔法都市アルジニアド
アルジニアド魔法大学の指導的立場にあるアルジニアド魔法大学魔法理事会が支配する学術都市国家。優れた魔法の力を持つ四十人の魔法理事が運営するアルジニアド魔法大学魔法理事会を最高意思決定機関としている。近年連合国家の構成国となった都市で、アルジニアドの加盟前は三大都市(ヨルティア、イシュメリア、アスティリス)だったが、アルジニアドの加盟によって連合会議は三大都市による連合会議から四大都市による連合会議へと変化した。強大な魔法戦力を擁している事や、都市連合随一の魔法技術力、古代帝国の研究が盛んで遺物の活用を推進する考えが強い事などもあり、これまでレメントリアをけん引してきたヨルティアに代わってレメントリアをけん引する存在となりつつある。
王権都市イシュメリア
イシュメリア女王が支配する王政都市国家。イシュメリアの玉座には女性だけが就く事が許されており、代々神託を受けた王女がヨルティア総主教より女王の冠を授かっている。女王に子が無い場合は、ヨルティアに選ばれた聖女が王位に就く。他の三都市と比べて際立った特徴は無いが、王政を敷いている兼ね合いで、王室外交によって諸外国の事情に詳しく、コネクションも多いとされる。連合会議における対立の仲裁役となる事も多い。兵力は多くないがレメントリア随一の騎兵戦力を擁しており、仲の良い工房都市アスティリスの治安維持も担っている。
工房都市アスティリス
工房同盟が支配する工房都市国家。工房同盟はアスティリスの礎となった十六工房の長によって構成されており、都市内の掟や対外方針を決めている他、都市の政務などは工房同盟直轄の工房同盟事務局が取り仕切っている。魔法技術を基礎とするあらゆる器具を生産する事に長けており、技術力に優れる都市。近年では機械文明にも高い関心を寄せている。軍事力を特に持たず、仲の良いイシュメリアに防衛・治安維持を要請する事で都市の治安維持・防衛を行っている。
主要種族
ヒト族
レメントリアで最も多い種族。他国のヒト族と大きく変わる所はないが、レメントリアの先祖は北方から流れて来たと言われており、金髪・青目・白肌が特徴的。南方から流れてきた者は少数だが存在しており、南方出身者は黒髪・黒目・褐色肌である事が多い。北方出身者を先祖に持つ者はヨルティアとアルジニアド、イシュメリアに多く住んでおり、南方出身者を先祖に持つ者はアスティリスに多く住んでいる。南方出身者の外見的特徴を持つ者はヨルティアでは忌み嫌われている。
鉱人族(ユウェリウス)
「髪」が何等かの鉱石によって出来ている人々の総称。何の鉱石で出来ているかは生まれた時に決まり、基本的に遺伝はしない。髪が鉱石で出来ている以外は、外見はヒト族と変わらないが、寿命がヒト族よりも多少長い。また、外見の成長はヒト族より遅いが外見が優れたものが多い。
魔法の扱いに長けている者も多いが、魔法の扱いに長けているものほどヒト族よりも身体的能力は低い事が多い。魔法都市アルジニアド、工房都市アスティリスの住民に多い。
翼人族(アウィスニア)
「鳥のような翼」を持つ人々の総称。翼は基本的に親の翼の色や、髪の色に近い色の翼を持つ事が多いが、形状だけは生まれた時に決まり、基本的に遺伝しない。翼を持つ以外は、外見はヒト族と変わらないが、低速で上昇可能な高度は限られるが飛行能力を持ち、身体能力に優れているものが多い。一方で、魔法の扱いを苦手とする者が多い。一部の都市では「空の御使い」と呼ばれ、敬われる事もある。神権都市ヨルティアに多く、イシュメリアにも少数が住んでいる。